韓国の音楽 / 1970年代 · 1977
산울림 새노래 모음(Already Now)
サヌリム(산울림)
산울림 새노래 모음 · 산울림
この一枚を聴く理由
親しみやすい旋律とざらついたギターが、動き続けるリズムの上でぶつかり合う三兄弟のデビュー作。
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収録曲・試聴
日本語編集版
アルバムの物語
歌は淡々としているのに、周囲の楽器はおとなしくない。サヌリムの最初のアルバムでは、覚えやすい旋律の隣に歪んだギターが置かれ、ベースとドラムが間を押し進める。荒い音と遊び心のある表情が同時に存在することが、この作品の入口になる。
1977年12月に発表された本作は、韓国語の『산울림 새노래 모음』のほか、冒頭曲「아니 벌써」や配信名『Already Now』でも紹介される。同じデビュー作を指す名前と、後年のリマスターの表記を分けて確かめたい。キム・チャンワン、キム・チャンフン、キム・チャンイクの兄弟は、大人数の編成ではなく、各楽器の動きを際立たせることで空間を作る。旋律がすぐ耳に残るからといって、伴奏まで単純な背景になるわけではない。 一度は声を追い、次には低音だけを追ってみよう。同じ曲でも、耳を向ける先を変えると前へ進む力の所在が違って感じられる。
歌いやすさと音の摩擦
最初の曲はすぐに聴き手を迎えるが、その後も短いポップ・ソングだけが並ぶわけではない。長い演奏や身近な風景が、次第に奇妙な感触を生み出す。歌詞の意味を急いで決めず、声の力まない調子と楽器の強い質感を行き来して聴いてみよう。ファズはギターの音を意図的に荒く歪ませる効果のこと。その音を激しい感情だけに結びつけず、刻む鍵盤や動く低音と並べると、音楽のユーモアも見えてくる。
ヒットと後年の評価を分ける
2007年の京郷新聞の名盤企画は、冒頭曲を当時のヒットとして振り返り、アルバムを五位に選んだ。前者は同時代の反響についての回顧、後者は三十年後の評価である。1977年から全員が同じ賞賛を寄せていたという意味ではない。欧米のロックとの比較も、音を説明する助けにはなるが、直接の影響を証明するものではない。外国のバンドの韓国版と考えるより、韓国語の歌と各楽器がどんな距離で共存しているかを聴く方が具体的だ。
残された演奏を聴き直す
2022年のリマスター発表会では、キム・チャンワンが保管していたオリジナルのリール・テープを使ったと説明された。新しく演奏し直したのではなく、残された演奏を改めて提示する作業である。このページは題名にリマスター年を付けていない九曲の配信版を基準にする。まず冒頭曲から入り、次に「Please Open The Door」へ進んで、繰り返しが続くと周囲の音がどう感じられるかを比べたい。別の版を聴く場合も、音の提示が変わったことと演奏そのものが変わったことを混同しないようにすると、比較を楽しみやすい。
曲からたどるアルバム
一曲だけベースを追って聴き、次に同じ曲のギターの質感と比べてみる。
Already Now
「아니 벌써」は、長い説明をせずに始まるような身軽さが魅力だ。覚えやすい旋律と前へ進むリズムが入口を作る一方、ギターの荒い輪郭が音を滑らかにしすぎない。まず歌の一節の長さをつかみ、次にはその間も動いている低音を追ってみよう。声から注意を外しても演奏が進み続ける理由が分かる。当時のヒットとして後年の評論に記憶された曲だが、アルバム全体がこのような短い歌だけで出来ていると思うと、続く展開に驚くだろう。長く奇妙な演奏へ進むための、入りやすい扉でもある。旋律を覚えた後は、その周囲の音がどのように抵抗を加えているかを聴きたい。
参考資料 · Kyunghyang: 2007 retrospective, fifth placePlease Open The Door
「문 좀 열어줘」では、繰り返す頼みと楽器が作る空間の関係に耳を向けたい。同じ短い言葉が戻っても、音楽まで止まるわけではない。歌が始まる前の緊張、句の間に入るギター、続くベースとドラムが、それぞれ違う時間を作る。次の歌詞を待つより、同じ要求が再び聞こえる時に周囲の音がどう感じられるかを比べてみよう。長い説明をせず、一つの頼みを押し続けることで場面が少しずつ奇妙になる。特定の政治的事件を隠した暗号と断定する根拠はない。扉をたたくようなしつこさを聴き方の比喩とし、その下でリズムがどれだけ落ち着いて続くかを確かめると面白い。
参考資料 · Kyunghyang: 2007 retrospective, fifth place
次に聴く一枚
シン・ジュンヒョンとヨプチョンドゥルの1974年作へ進むと、小編成のロックで反復と韓国語の旋律を結びつける別の方法が聴ける。
신중현과 엽전들 ↗参考資料と編集について
日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。