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Now

韓国の音楽 / 1970年代 · 1973

Now

キム・ジョンミ

Now · 김정미

この一枚を聴く理由

長く余韻を残す歌声と、その下で動くギター。太陽や風という身近な言葉から、ゆったりした音の時間へ入ってみてください。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

最初の曲では、まずキム・ジョンミの声を追い、もう一度聴くときにギターへ耳を移してみましょう。声が一つの音にとどまっている間にも、周りの演奏は別の動きを続けます。韓国語が分からなくても、歌の切れ目と次の音が入る間隔は感じられます。意味を調べ終わるまで待つ必要はありません。長い歌を一度で理解しようとするより、好きな声の返し方や楽器の響きを一つ見つけるところから始めると、入りやすいアルバムです。

《Now》は1973年の作品で、シン・ジュンヒョンが作曲と演奏、キム・ジョンミが歌を担当しています。ここで案内するYejeon Media版は全10曲。配信上は二つのディスクに分かれていますが、別作品を二枚まとめたものとして紹介しているわけではありません。別の配給版には1968年という表示も見られます。それを原作の発表年に置き換えず、1973年のアルバムと後年のデジタル商品を区別しておくと、検索するときの混乱を減らせます。

身近な題名から音へ

太陽、風、春、雨といった言葉が曲名に並びます。ただし、すべてが穏やかな風景描写とは限りません。歌が伸びるところでギターがどう動くか、同じ伴奏が続くうちに印象が変わるかを聴いてみてください。サイケデリックという分類を先に覚えるより、繰り返しや響きそのものに触れる方が分かりやすいはずです。冒頭の長い曲と短めの曲を比べれば、一枚を一つの気分だけでまとめなくてもよいと感じられます。

最初から名盤だったわけではない

シンは2010年の聯合ニュースの取材で、商業性を疑った制作側が発売に消極的だったと振り返っています。ただし、数十年後の本人の記憶を、正確な売上や当時の全聴衆の評価と同一視することはできません。現在の名盤という扱いと、発売時の事情を分けて考えるための手がかりです。不遇という物語だけを楽しむより、当時は商品にしにくかった長い歌を、今は自分の速度で聴けることに目を向けてみましょう。

後年の評価と自分の好み

2016年には韓国のインディー音楽家たちが参加するトリビュート公演が告知されました。後世の関心が続いている例ですが、発売当時の大ヒットを示すものではありません。また、その評価に自分の好みを合わせる必要もありません。最初の曲が長ければ、別の曲から入り直しても大丈夫です。声とギターのどちらが先に耳に残ったかを確かめ、次はもう一方を追ってみる。小さな聴き直しを重ねることで、歴史の勉強だけではない一枚になっていきます。 気に入った一曲だけを繰り返す聴き方もできます。

曲からたどるアルバム

最初の二曲の長さと進み方を比べてみてください。短い試聴だけでは長い曲全体の展開は分かりません。

  1. sun

    韓国語では「햇님(ヘンニム)」、この配信版ではsunと表示される冒頭曲です。長く伸びる声を追ってから、その周りをギターがどうつなぐかに耳を移してみましょう。すぐ次のサビへ進むことだけが歌の楽しみではない、と感じる入り口になります。シンが2010年に語った制作側の商業的な懸念は、最初から成功が約束された作品ではなかったと考える材料です。ただし、この一曲の売上や禁止の理由を示す証言ではありません。歴史を全部理解しようとせず、もう一度聴きたい声の戻り方や楽器の動きを一つ選んでみてください。長ければ途中で休み、あとで戻ってもよいのです。

    参考資料 · Yonhap 2010 interview with Shin Joong Hyun: retrospective account of Now
  2. Wind

    最初の曲の余韻が残るうちに、続けてWindを聴いてみてください。同じ歌手でも、一つの言葉にかける時間や曲の大きさまで同じではありません。これは《Now》の二曲目で、同名の別アルバム《Wind》とは区別が必要です。配信で探すときにはアルバム名も確認すると安心です。自然を表す題名だからといって、直ちに時代全体の抵抗を象徴する歌と決めつける必要はありません。まず声と伴奏の距離を聴き、韓国語に慣れていなければ短い音の繰り返しを追ってみましょう。次のspringまで進むと、関連する題名がそれぞれ違う長さの音楽を包んでいることも分かります。

    参考資料 · Apple Music / Yejeon Media: Now, ten-track edition

次に聴く一枚

続いてシン・ジュンヒョンとヨプチョンドゥルのデビュー作へ。同じギタリストが違う歌声やバンド編成の中で、どこに居場所を作るかを比べてみましょう。

신중현과 엽전들 ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。