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ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ

ロック / サイケデリアとスタジオ実験 · 1967

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ

The Velvet Underground & Nico · The Velvet Underground & Nico

この一枚を聴く理由

可憐な歌と、いつまでも居座るような響き。その両方を一枚に収めたところに、このデビュー作の親しみやすさと手強さがあります。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

バナナのジャケットと「歴史的名盤」という評判から、難解な音楽を想像していた人ほど、冒頭の「Sunday Morning」には驚くかもしれません。小さくきらめく音と、近くで語るような歌が聞こえてきます。後半の激しい演奏だけをこのバンドの本領と考えず、まずはこの迎え入れてくれる感じを覚えておくと、一枚の表情が豊かになります。

1967年3月に発表されたデビュー作です。アンディ・ウォーホルによる図柄は有名ですが、絵を知っていることと、レコードの中の声を聴き分けることは別の楽しみです。ルー・リードの歌から、ニコが歌う「Femme Fatale」や「All Tomorrow’s Parties」へ。英語を一語ずつ追わなくても、歌い手が替わるだけで自分と音楽との距離が変わるのを感じられます。

優しい歌も、このバンドの真ん中にある

短く旋律のはっきりした「I’ll Be Your Mirror」を、実験的な曲の合間の休憩と片づけるのは惜しいことです。控えめな声だからこそ、相手に近づこうとする気持ちが頼りなくも切実に聞こえます。一方「Venus in Furs」では、伸び続ける楽器の音が伴奏の後ろへ引き下がりません。歌を口ずさみたくなる曲と、同じ響きにじっと耳を置く曲。そのどちらを好んでも、このアルバムの聴き方から外れるわけではありません。音量を上げて迫力を確かめるより、まず声と伴奏の距離に注目すると違いがつかめます。

発売当時と、後から育った評価

米国議会図書館に掲載されたエイダン・レヴィの解説は、発売時の限られた商業的反応と、その後に高まった評価を分けています。2006年の全米録音資料登録簿への登録も、後年の認知を示す出来事です。今の名声を、そのまま1967年の聴衆全員の熱狂へ置き換えることはできません。この区別を知ると、最初から傑作として感動しなければ、という気負いも少し軽くなるのではないでしょうか。

好きになれない音を残しておいてもいい

最初は前半の短い歌を二、三曲選ぶだけでも十分です。慣れてから「Heroin」の勢いが変化するところや、最後の長い演奏へ進んでみる。サビを待つ耳と、打楽器の動きを追う耳では、同じ曲の手触りが変わります。ざらついた音のすべてを称賛する必要はありません。気に入った声と、まだ馴染めない響きが一つずつ残るくらいでも、次に聴く理由になります。再生を止めたあと、どちらを思い出すかも面白いところです。聴き終えた瞬間の評価を急がず、翌日に一曲だけ戻ってみると、自分にとっての入口が別の場所に見つかることもあります。

曲からたどるアルバム

「Sunday Morning」の近づきやすさと「Venus in Furs」の持続する響きを聴き比べてみてください。どちらが好きかは、名盤の評判とは別に決めて構いません。

  1. Sunday Morning

    明るい音色が、明るい気分と同じとは限りません。小さなきらめきのような伴奏に対して、声は歓迎の挨拶ほどには弾んでいない。そのずれを探すと、親しみやすい一曲が少し違って聞こえます。レヴィの解説も、穏やかな日曜日より、その下にある落ち着かなさを読み取っています。ただし、それが唯一の正解ではありません。後年のアルバムの評価を、この曲の発売当時の大ヒットと取り違えず、今の自分の入口として聴いてみる。一度は楽器の細かな音を、次には歌の語尾を追うと、甘さと安心のあいだにある小さな距離が残ります。続く曲へ進む前に、その感触だけ覚えておけば十分です。

    参考資料 · Aidan Levy: National Recording Registry guest essay
  2. Venus in Furs

    サビで一気に開けるのを待つより、声の下で長く続く音に耳を置いてみてください。一定の拍と伸びる響きが、歌の周囲を囲っているように感じられます。題名はザッヘル=マゾッホの小説を指し、欲望や支配の関係を扱う文学の題材がロックへ入り込んだ一例です。具体的な場面を思い描かなくても、声のゆっくりした運びと粘り強い伴奏の差は味わえます。刺激的な題材という説明だけでは、この曲の音そのものの力を見落としてしまいます。「Sunday Morning」と続けて聴くと、柔らかな歌と居心地の悪い響きが、同じ一枚の中で互いを際立たせていることに気づきます。

    参考資料 · Aidan Levy: National Recording Registry guest essay

次に聴く一枚

《リボルバー》へ進むと、同じ1960年代にポップソングの音を広げた別の方法に出会えます。革新性の順位ではなく、曲が替わるたびに耳の置きどころが変わる面白さを比べてみてください。

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参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。