ソウル / R&B / スタックスとサザン・ソウル · 1973
Call Me
アル・グリーン
Call Me · Al Green
この一枚を聴く理由
答えを待つ余白があるから、呼びかけの声が近くなる。
音楽と一緒に読む
収録曲・試聴
日本語編集版
アルバムの物語
誰かを引き留める歌は、大声だけで強くなるわけではない。Call Meでは、声が近づき、少し離れる間にも続くリズムを覚えておこう。言い終えたようで閉じきらない句が、次の呼びかけを待たせる。確信とためらいが一つの歩みに重なるところから、アル・グリーンのこの短いアルバムへ入ってみたい。
1973年にハイ・レコードから出た全九曲。再会を求める最初の歌から、最後のJesus Is Waitingへ、呼びかける相手と歌の立ち位置が移る。途中にはハンク・ウィリアムズやウィリー・ネルソンの曲もある。すべてを一人の私生活の日記としてつなぐより、同じ声が違う状況をどう引き受けるかに耳を向けたい。
声が休む間にも進む
高い声の瞬間を待つ前に、下で繰り返す伴奏を一つ選ぼう。歌が短く休んでも、その歩みは続く。足場を覚えると、次の句が急いで入ったのか、長く留まるのかを感じやすい。ウィリー・ミッチェルとの協働はこの時期の背景として大切だが、制作者の名前だけで音の働きが説明できるわけではない。具体的には、同じ反復の上で声の居場所がどの程度動くかを聴けばよい。歌のあとに残る空間も、次の一言の重さを作っている。
違う歌が同じ場所へ来る
知っているカントリーの曲が現れても、別の録音と似ているかをすぐ採点しなくてよい。馴染みの旋律が、このアルバムの歩みの中でどんな長さの文になるかを先に聴こう。孤独や過ぎる時間を扱う歌が、誘いや愛の宣言の隣に置かれると、一つの恋愛場面より広い気持ちが生まれる。曲ごとに語り手の位置が違う可能性を残せば、同じ声の中に複数の状況が聞こえてくる。順番を変えずに一度聴くことも、その違いを知る方法になる。短い曲が終わった時、次の曲の最初の声まで注意を残してみよう。似た響きが続いても、言葉を置く間隔には新しい気分が生まれる。繰り返し聴く時には、前に選ばなかった低い音を中心にしてみたい。歌と伴奏の距離を変えて聴く余地が、この九曲にはある。
最後から最初へ戻る
宗教的な最後の歌を、それ以前の恋の歌を打ち消す結論にしなくてもよい。誰に向けた言葉かが変わっても、待つことや願うことの感覚はどう残るだろう。九曲を聴いた後に最初へ戻ると、同じ呼びかけが違う重みを帯びるかもしれない。接続するデジタル盤は九曲構成で、近年の記念盤とは商品を区別する。そのアナログ盤の制作説明を、この配信音源のマスター情報とは扱わない。確かめた原作年は1973年であり、サービス上の日付を初発売の日と断定しない。
曲からたどるアルバム
冒頭の声が休む間のリズムを覚え、最後の別の呼びかけと比べる。
Call Me (Come Back Home)
題名の願いがわかったら、次には句ごとに声の距離がどう変わるかを聴こう。近くに感じる言葉が少し引いても、下のリズムは続いている。反復を一つ覚え、その上に声がどれだけ長く留まるかを追うとよい。言い終えた後の短い空間も飛ばさずに聴けば、次の入りが決まった結論でなく、改めて差し出す誘いのように感じられる。この盤では全九曲の冒頭であり、ヒット集の別の曲順とは区別したい。歌詞をすべて訳すことより、文の始めと終わりで近さが変わる場所を探すと、繰り返す呼びかけにも違う表情が残る。相手の返事を待つような間にも耳を置こう。
参考資料 · Fat Possum: Call Me original1973 programme and anniversary editionJesus Is Waiting
題名は、それまでの恋の呼びかけとは違う相手を示している。けれども、ここだけ別の歌手になったように切り離さず、最初の曲で覚えた待つ感覚を思い出そう。声が句を続ける長さや、伴奏に寄りかかる方法を比べられる。宗教的な内容に馴染みがなくても、確信を差し出す声には注意を向けられるはずだ。一方で、この歌を歌手の後の人生すべてを説明する証拠にはしない。九曲の終点として聴いてから冒頭へ戻ると、前の呼びかけも違って感じられるだろうか。順番が耳に与える変化を確かめることが、独立した有名曲をただ増やしていく以上に面白い。
参考資料 · Fat Possum: Call Me original1973 programme and anniversary edition
次に聴く一枚
Let’s Stay Togetherへ戻り、別の曲の並びの中で同じ声が待つ時間をどう作るかを聴く。
Let's Stay Together ↗参考資料と編集について
日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。