ブルース / 再発見とフォーク・ブルース復興 · 1965
Father of Folk Blues
Son House
この一枚を聴く理由
ギターが押し進めるブルースと無伴奏の歌を比べ、同じ歌い手が異なる規模で緊張を保つ方法を聴ける。
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収録曲・試聴
日本語編集版
アルバムの物語
『Father of Folk Blues』は古い伝説を保存しただけの盤ではない。サン・ハウスが1965年に再び歌い演奏した、その時点の仕事だった。強いギターの曲の隣に、楽器なしで歌の力を示す短い曲が置かれている。
中心は1965年Columbia原アルバムの9曲。リンク先はSonyの1992年『Father of the Delta Blues: The Complete 1965 Sessions』全21曲で、disc 1の1–9曲目が原順序に当たる。disc 2は別テイクと追加曲として分ける。両ディスク冒頭の「Death Letter」は同じ題名でも演奏と長さが異なる。1930年録音や1940年代の現地録音を集めた盤とも区別する。
復帰した演奏者の現在
1965年のスタッズ・ターケルとの対話で、ハウスは再び公演しColumbiaで録音している状況を自ら語っている。そのため、過去がそのまま蘇った遺物というより、活動を再開した音楽家が歌を作り直す場として聴くこともできる。「Death Letter」の短いギターの句と歌の強調がどう関係するかを追ってみよう。荒々しいという印象は出発点にすぎない。一句がどれだけ続き、楽器がどこで次へ促すかを聴くと、その力が具体的なタイミングの選択として分かる。
ギターを外しても残る拍動
4曲目の「John the Revelator」と7曲目の「Grinnin’ in Your Face」は、ギターのない歌を比べる入口になる。前後の曲で楽器が支えた力は、ここでは何によって保たれるのだろう。反復する言葉、発音の強勢、拍動が進む方向を作る。楽器が少ないことを表現の弱さと同じにしないでほしい。短い二曲を休憩として通り過ぎなければ、原盤は似たギター・ブルース九曲の集合ではなく、違う集中の方法を配置した作品に聴こえる。一人の歌の中にも応答の動きを確かめられる。
短い曲から長い終わりへ
原盤は「Sundown」を経て約9分28秒の「Levee Camp Moan」で終わる。2分ほどの「Grinnin’ in Your Face」から二つの長い曲へ広がる後半を、続けて聴いてみたい。また全曲が完全な独演という説明も避ける必要がある。「Empire State Express」にはアル・ウィルソンのギターが参加している。編成の違いを認めると、ハウスの音楽を一つの荒々しい本能として神秘化せずに済む。まずdisc 1で止めて原盤の終わりを感じ、その後で別テイクを比較しよう。同じ曲名が付いていても、一回ごとの演奏は別の出来事だと分かる。
曲からたどるアルバム
disc 1の「Death Letter」と「John the Revelator」を比べ、7–9曲目が短い歌から長い終わりへ進む流れを聴く。
Death Letter
選んだのはdisc 1冒頭の約4分19秒版で、disc 2にある約5分51秒の別テイクではない。1965年の対話でハウスは、死を知らせる黒い縁取りの手紙の習慣を説明した。その背景は題名を具体的にするが、すべての歌詞が特定の個人的な死別の証言だと証明するものではない。短いギターの句と歌がどう合い、同じ文が戻るとき強調がどこへ移るかを聴こう。荒いという形容より、タイミングと反復が圧力を作る過程が手がかりになる。後で別テイクと比べる際も、どちらが本物かではなく、同じ材料が違う時間の中でどう展開するかを考えられる。
参考資料 · WFMT Studs Terkel: Son House interview broadcast April 19, 1965John the Revelator
disc 1の4曲目、約2分30秒の歌はギターなしで中心を保つ。前の「Louise McGhee」で楽器が担った動きを思い出し、ここでは反復する言葉と強勢が拍動をどう作るかを追おう。短いからといって次のギター曲への通路ではない。一人で歌う呼びかけと応答の形も、音楽の方向を明確にできる。力を声の大きさだけに還元せず、句の始まりと終わりが戻るとき聴き手の予想がどう続くかを考えたい。「Grinnin’ in Your Face」と並べると、無伴奏の二曲も同じ表情ではないと分かる。disc 2の別テイクとは、個別の演奏として区別して聴く。
参考資料 · Analogue Productions: original nine-track programme and separate SACD bonus
次に聴く一枚
『Harlem Street Singer』と比べると、歌とギターの関係を保つ方法と、ギターを外して別の力を作る方法の違いが聴ける。
Harlem Street Singer ↗参考資料と編集について
日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。
- Analogue Productions: original nine-track programme and separate SACD bonus · store.acousticsounds.com
- Sony Legacy: complete sessions disc distinction and alternate takes · www.legacyrecordings.com
- WFMT Studs Terkel: Son House interview broadcast April 19, 1965 · studsterkel.wfmt.com
- Qobuz/Columbia: current title-specific durations and performer credits · www.qobuz.com
- Apple Music: Sony complete sessions · music.apple.com