ブルース / ブルース・ロックと英国ブルース・ブーム · 1966
ブルース・ブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン
ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ
Blues Breakers with Eric Clapton · John Mayall & the Bluesbreakers
この一枚を聴く理由
有名なギターの音の背後で、短い歌と長いブルース、二つの器楽曲が同じ合奏の規模を変える十二曲。
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収録曲・試聴
日本語編集版
アルバムの物語
「All Your Love」が始まってすぐギターへ集中しても、本作をクラプトンの実演集だけにしない方がよい。短い「Another Man」と六分近い「Have You Heard」が一緒にあり、「Hideaway」「Steppin’ Out」の器楽曲も違う場所に置かれる。同じジャンルの十二曲という説明より、各曲がどの役割を前に出すか追ってみたい。ギターの性格は、それを支えるリズムと並べて聴いても分かる。
1966年のDecca作品で、ジョン・メイオール、エリック・クラプトン、ベースのジョン・マクヴィー、ドラムのヒューイ・フリントが中心となり、マイク・ヴァーノンが制作した。メイオールには既にシングルやライブLPがあり、全録音活動の始まりと呼ぶのは違う。自作と複数の米国作家の曲が混じり、「Double Crossin’ Time」はメイオールとクラプトンの共作。大きく掲げたギター奏者の名に、選曲や作曲、編成を導く全役割まで集めないようにしたい。
歌の直後に来る器楽曲
オーティス・ラッシュの「All Your Love」の次は、フレディ・キングとソニー・トンプソンの「Hideaway」。歌の間に応答するギターと、器楽曲の旋律を担うギターを比べられる。同じ楽器でも機能は同一ではない。速さだけを測るより、一つの句が終わり次が始まるところへ注意を置こう。短い曲の中にも演奏を組み立てる方法がある。歌詞がなくなることを、技巧だけに集中する指示と受け取る必要もない。
小さな形式を残す
「Little Girl」の後には約一分四十五秒の「Another Man」が来る。大きなギター演奏を待って飛ばしやすいが、違う長さの曲があるから次も別の感じで聞こえる。「What’d I Say」、後半の「Key to Love」「Parchman Farm」まで各々の時間を残そう。全てを一つの有名な音色を証明する資料にすると、歌同士の対比を失う。短いものを長いものへの準備だけにせず、それ自身の形として受け取る余地を作りたい。
後半の順序を最後まで辿る
メイオールの「Have You Heard」はこのモノ版で約五分五十三秒。その後にロバート・ジョンソンの「Ramblin’ on My Mind」、短い器楽曲「Steppin’ Out」が続く。リズムの動きを掴んでおけば、前景の役割が変わるところも追える。最後は「It Ain’t Right」だ。器楽曲の印象が強くてもそこで止めず、十二曲の配置を保ちたい。先行するアメリカの曲と英国バンドの選択が出会う、一つの具体的な順序として聴ける。
曲からたどるアルバム
All Your LoveからHideawayへ進み、後半のHave You HeardからSteppin’ Outまで長さと役割の変化を追おう。
Hideaway (Mono Instrumental)
フレディ・キングとソニー・トンプソン作の二曲目で、約三分十四秒のモノ器楽曲。歌詞がないから速いギターだけを見よという意味ではない。反復する旋律の形と句の転換を捉え、ベースとドラムが与える連続感も残そう。「All Your Love」で歌の間に現れたギターと、ここで旋律を担うギターを比べられる。同じ楽器の機能が変わることが、演奏の性格を明瞭にする。次の「Little Girl」まで聴けば、器楽が一時前景を占めて再び歌へ戻る配置も残る。選んだのは明記された第二トラックのモノ版で、拡張盤後半に出るステレオの同名曲ではない。
参考資料 · Qobuz / Decca: original twelve mono titles followed by stereo programme, writing creditsSteppin' Out (Mono Instrumental)
ジェームズ・ブラッケン作の十一曲目で、約二分二十八秒のモノ器楽曲。前の「Ramblin’ on My Mind」から何が続き何が変わるかを聴こう。全ての瞬間を技術試験にする必要はない。リズムの反復を基準に、短いギターの句がどこまで続き、どこで止まり、また始まるか辿ると小さな形の集中が分かる。「Hideaway」と比較するのは、同じバンドの器楽でも場所と長さが違うからだ。奏者の名声だけでまとめず、曲の役割を区別したい。その後の「It Ain’t Right」まで続け、印象的な器楽曲を勝手に盤の最後へ変えないようにしよう。
参考資料 · Qobuz / Decca: original twelve mono titles followed by stereo programme, writing credits
次に聴く一枚
ポール・バターフィールド・ブルース・バンドの初作へ進み、近い時期の米英のバンドが歌と器楽を配置する方法を比べたい。
The Paul Butterfield Blues Band ↗参考資料と編集について
日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。
- John Mayall official biography: earlier live LP and 1966 lineup · www.johnmayall.com
- John Mayall official discography: 1966 Decca album · www.johnmayall.com
- Qobuz / Decca: original twelve mono titles followed by stereo programme, writing credits · www.qobuz.com
- Apple Music: selected first twelve mono tracks of deluxe edition · music.apple.com