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ライヒ:18人の音楽家のための音楽

クラシック / 戦後・現代 · 1978

ライヒ:18人の音楽家のための音楽

スティーヴ・ライヒ・アンド・ミュージシャンズ

라이히: 18인의 음악가를 위한 음악 · Steve Reich and Musicians

この一枚を聴く理由

同じ拍が続いても、響きの色や重さは変わります。人の呼吸と複数の楽器が作る反復を追うと、歌や大きな山場とは違う、音楽に留まる楽しみが見えてきます。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

初めは同じ音が続いているように聞こえます。少し聴くと、長く膨らむ響きがあり、短い拍を守る音があり、遠かった楽器が近づいてくる。『18人の音楽家のための音楽』は、反復が止まらなくても景色が変わることを耳で体験させます。まずは、一番追いやすい音をひとつ選ぶだけで構いません。

作曲は1974年から1976年。ここで紹介するECM盤は1976年にニューヨークで録音され、1978年に発売されました。ピアノや鍵盤打楽器、弦、クラリネット、言葉を持たない声が重なります。機械のような規則性を感じても、それを作るのは人の演奏と呼吸です。楽器の数を数えたり、すべての変化を見つけたりする前に、ひとつの響きが周囲とどんな関係にあるかを聴いてみましょう。

同じ模様のまわりが変わる

短い模様が繰り返されても、その下の和音や隣の楽器が変われば、慣れた音に別の重みが生まれます。作曲者は、十一の和音の循環が作品の始めと終わりにあり、その和音をもとに中間の区間が展開すると説明しています。構造を覚えてから聴く必要はありません。背景だったものが急にはっきり聞こえる、その瞬間を一度つかんでみてください。何も起きないという最初の印象とは違って、注意を置く場所に応じた動きが現れます。

規則の中にある人の息

ピアノと打楽器が一定の拍を保つ一方、声と管楽器は息の長さに応じて現れたり消えたりします。違う種類の時間が同時に進むわけです。長い音が膨らみ、静まる部分を追うと、人の身体が作る差を感じやすくなります。場面を動かす金属打楽器の合図にも耳を向けられます。一人が作った反復を流すという想像から、互いを聴きながら次へ進む合奏へ。聴き方をそう移すと、規則正しさの中にも人の存在が見えてきます。声に気づいたら、歌詞を探さず楽器との色の違いを聴いてみてください。人の声だとわかる響きが、言葉を伝える役目から離れて合奏に溶け込む面白さがあります。

全曲を聴く前にも入口はある

長い流れをたどれば、最初の材料が戻る印象を味わえます。ただし、初めから一時間を空けることが入場条件ではありません。ECMの現在の曲目表示は、導入と各区間、最後の再現に分かれています。短い部分で響きを知り、気になったら前後へ広げてもよいのです。静かに流していた中から楽器を一つ発見する聴き方も、最初から小さな変化を追う聴き方もあります。この一枚を選ぶ理由は、注意の置き方に応じて体験が変わること。聴き終えても、次に耳を置く場所が残っています。

曲からたどるアルバム

以下は別々の歌ではなく、一作品の中の聴く場所です。入口と帰着点を比べ、その間に何が起きていたかへ興味を広げてみましょう。

  1. Pulse:導入部

    一定の拍と、長く膨らむ響きを一緒に聴いてみてください。作曲者によれば、ここで示される十一の和音は、後の各区間を支える材料です。一つずつ数えられなくても、慣れた模様の下で色が変わることを感じれば始められます。初期作品のように、奏者が違う速度でずれ続ける過程だけで説明すると、この曲の和音や呼吸の働きを取りこぼします。単純な材料から複雑な構造を作る、という評価を覚えるより、追っていた音が背景へ退く瞬間を見つけてみましょう。設計が知識であると同時に、身体で感じる流れにもなる。そのことを確かめられる入口です。

    参考資料 · Steve Reich: programme note, hosted by IRCAM
  2. Pulse (Reprise):最後の再現

    いくつもの区間を経て、最初の和音の流れが戻ります。始まりと比べれば、似た材料でも記憶によって受け取り方が変わると気づくかもしれません。独立した続編ではなく、一作品の帰着点です。トラック区分は位置を探す助けになりますが、無関係な歌の集まりに変えるものではありません。逆に、連続作品だから抜粋で聴いてはいけないわけでもありません。終わりが気になったら最初へ、次は途中の一区間へ。二つの目印を知ってから全曲を聴くと、変化が記憶に残りやすくなります。長い音楽を耐える試験にせず、自分のペースで親しむための入口として使えます。

    参考資料 · ECM: original recording, release and track listing

次に聴く一枚

ブライアン・イーノ『Music for Airports』では、規則的な拍が後ろに退きます。反復を追っていた耳を、音と音の空白や待つ時間へ移してみてください。

Ambient 1: Music for Airports ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。