ジャズ / 初期ジャズとニューオーリンズ · 1926–30
Red Hot Peppers Sessions(レッド・ホット・ペッパーズ録音集)
ジェリー・ロール・モートン
Red Hot Peppers Sessions · Jelly Roll Morton
この一枚を聴く理由
音が重なる中から一つの声が前へ出て、また集まる。独奏の巧さだけでなく、一緒に止まり、動き出すタイミングを楽しみたい。
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収録曲・試聴
日本語編集版
アルバムの物語
「Black Bottom Stomp」では、一番大きな音だけを追わず、周りが少し引く瞬間を待ってみよう。込み合っていた場所が軽くなり、また満たされると、短い演奏の中にも場面が変わる感じが生まれる。モートンのレッド・ホット・ペッパーズは、誰の独奏が一番かを決めるより、皆がどう一曲を動かすかを気にすると近づきやすい。知っている歌のサビを待つように、次の合奏を楽しみにしてもよい。楽器名を全部覚えてから入る必要はない。
この項目の1926〜30年は録音活動の範囲であり、その間に一枚のLPが発売されたという意味ではない。リンク先のBirth of the Hotは、1926〜27年のシカゴ録音に焦点を当てた23トラックの編集盤。後半には別テイクが入り、23の異なる曲でも全活動の全集でもない。初めは下の二曲を入口にして、好きな演奏ができてから別の版へ戻ればよい。同じ題名でも演奏の記録が複数ある。その違いを知ることは、細かな番号を暗記するためでなく、聴き比べる相手を確かめるために役立つ。
一度に全部を追わなくてよい
複数の楽器が同時に鳴ると、複雑に感じるかもしれない。一度目は高い音を一つ選び、次は低い動きや拍を支える音へ注意を移す。誰かが前に出る間、周りはどう場所を空けるだろう。すべての音を聞き分けなくても、一緒に止まって戻るところで次の拍が待ち遠しくなれば、曲の組み立てを感じている。一曲へ戻るたびに違う道を選べることも、小さな編成の楽しさになる。知識を試すのでなく、耳の向きを変えてみたい。
構成と個性を対立させない
モートンを自由な即興の反対側にいる作曲家と決める必要はない。米国立公園局の歴史解説は、作曲とバンドを率いる仕事を重要な貢献として挙げる。実際に聴く問いはもっと小さくてよい。一人が違う言葉を話しながら、全体と同じ方向へ進めるのはなぜだろう。受け渡しと、再び集まる瞬間を追ってみる。決まりがあることで、むしろ一人の表情がよく見える場合もある。独奏だけを取り出さず、その前後を残して聴いてみたい。
古い音を短い場面から
復刻の質感が気になるなら、楽な音量で一曲を選ぼう。雑音に勝とうと大きくするより、まず拍を追い、次に記憶に残った音へ戻る。「Dead Man Blues」と「Black Bottom Stomp」を並べれば、題名だけで気分を決める習慣から少し離れられる。歴史を学び終えてから楽しむ音楽ではなく、小さな動きを知るうちに背景も気になる音楽として出会いたい。数分の録音にも二度目に聴く場所が残っている。今日は一曲だけ、という入り方でも十分である。
曲からたどるアルバム
Black Bottom Stompの密度の変化と、Dead Man Bluesの導入後を追いたい。別テイクは同じ曲の異なる演奏である。
Black Bottom Stomp
音が重なるところから一つの楽器へ注意が移る瞬間を待ってみる。前へ出た人だけでなく、周りが何を続けるかも大切だ。この録音は2006年に米国の国家録音登録簿へ選ばれた。後年の保存の判断であり、1926年の売上や全聴衆の感想を示すものではない。今なら、最初は足で拍を取り、次は音が薄くなるところへ耳を向けたい。響きが減っても頭の中で拍は続くだろうか。全員が戻ると、間があった分だけ楽しく感じるだろうか。出来事の多い演奏でも、常に同じ密度で鳴るわけではない。その違いがわかると、古い録音の中にある小さなバンドの動きが近くなる。
参考資料 · Library of Congress: Black Bottom Stomp, Burton Peretti retrospective essayDead Man Blues
題名だけで暗い曲と決めず、導入の先を待ってみたい。国立公園局は冒頭を、ニューオーリンズの葬列と関わる「Flee As a Bird」の引用と説明する。土地の習慣を知る手がかりだが、このスタジオ録音を実際の葬儀の記録だと思う必要はない。最初の空気を覚えながら、後の拍がどんなふうに近づくか聴く。同じ演奏家が別の表情を作るところを探すのである。参照する編集盤には二つのテイクが入り、同名の別作品ではない。先に並ぶ版を聴いてから戻って比べれば、題名を理解することから、演奏の選び方を見つけることへと楽しみが広がる。
参考資料 · National Park Service: A New Orleans Jazz History, including Dead Man Blues
次に聴く一枚
ルイ・アームストロングのHot Fives & Sevensへ。合奏の活気の中で一人に注意が集まる仕方を比べてみたい。
Hot Fives & Sevens ↗参考資料と編集について
日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。