ロック / ハードロックとヘヴィメタル · 1990
ラスト・イン・ピース
メガデス
Rust in Peace · Megadeth
この一枚を聴く理由
速い音符の量だけでなく、リフと部分の接続、曲の長さの違いからスラッシュの構成を聴ける。
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収録曲・試聴
日本語編集版
アルバムの物語
《Rust in Peace》を速いと感じることは、説明の出発点であって終点ではない。同じ材料を押し続けるのか、別の部分へ向きを変えるのかによって、速度の経験も変わってくる。六分を超える第一曲と、二分に満たない《Dawn Patrol》が同じ九曲の中にあることから考えてみよう。精巧さを音符の数だけで褒めるより、大きい部分と小さい部分がどこに置かれるかを聴く方が、初めての人にも具体的な道を作れる。
一九九〇年発表の第四作で、マーティ・フリードマンとニック・メンザが参加した最初のメガデスのアルバム。ここではキャピトルの一九九〇年の権利表示を持つ九曲の配信盤を選ぶ。別に明記された二〇〇四年のリミックス拡張版とは区別する。ただし題名や年だけで初版マスターとの完全な同一性を証明することはできない。同じ作品の違う配信を混ぜないことで、制作上の差を曲自体の差と取り違える可能性を減らせる。デモや後のライヴも今回の本編とは分けておく。
部分のつながりを聴く
長い第一曲では、ある場面が次の場面へどう移るかを聴くとよい。ソロだけを待っていると、その場所を準備するリフの働きが見えなくなることがある。歌のある部分と楽器が前面に出る部分を一度分けて考え、もう一度つなげてみよう。技巧を楽しむことと、曲全体の道筋を見ることは対立しない。どちらか一方を選ばなくてもよいのだ。細かい区分の名前を知らなくても、方向が変わったと気づく瞬間は具体的な目印になる。
ギターの周りのバンド
フリードマンの加入は重要だが、名前を知ればすべてのギターの担当を当てなければならないわけではない。ムステインの役割と、バンド全体のリズムも残しておきたい。ギターが細かく動くとき、ベースとドラムがどう道を支えるかを考えると、速い音楽をただ混み合った音として受け止めることから離れられる。ソロの秒数を覚えるより、前後で曲がどんな状態にあるかを比べることも有効だ。楽器の仕事を全体の中へ戻してみよう。
短い第八曲の位置
《Dawn Patrol》はこの配信では二分より短く、その後に《Rust in Peace... Polaris》が続く。最短の曲を空白のように取り除けば、最後へ向かう比率も変わってしまう。長い曲で始めた盤が終盤に短い単位を置く形を考えてみよう。各曲を独立して楽しむことはできるが、異なる長さにどの順で出会うかはアルバムで聴くときの情報になる。題名曲が最後にあることまで含めれば、九曲は同程度の強さの演奏を集めた一覧以上の形として感じられる。
曲からたどるアルバム
最初の二曲の部分の接続を聴き、短い《Dawn Patrol》から最終曲への比率も確かめる。
Holy Wars... The Punishment Due
六分を超える第一曲を速度だけの言葉で片づけず、部分が変わる過程を聴いてみる。材料が変化したとき、前の推進力が続くのか、別の緊張が生じるのかが手掛かりになる。歌の場面と楽器が前に出る場面も役割を交換する。ソロだけを抜き出す楽しみもあるが、前後のリフへ戻すと、その場所にある意味を考えられる。すべての区分名や奏者を最初から当てる必要はない。向きが変わったと感じる地点を見つけるだけでも、長い曲に道ができる。今回の選択は九曲のスタジオ本編の入口であり、初期デモや後年のライヴとは区別した配信演奏だ。次の曲への関係も残して聴きたい。
参考資料 · Apple Music: nine-track1990 Capitol distributionHangar 18
第二曲もギターを中心に聴きやすいが、重要な楽器があることは他を消してよいという意味ではない。前に出る旋律と下のリズムがどう結びつき、次の部分で何が残るかを確かめてみよう。複数の場面を通る経験は、速い音符の連続以上の構成を感じさせる。前の《Holy Wars... The Punishment Due》と比べれば、隣り合う曲でも同じ設計ではないことを考えられる。担当者を推測で割り振るより、まず音楽の接続へ集中したい。その後で演奏資料を見るときにも、何を知りたかったかという具体的な出発点を持てる。全体のリズムも比較の中に残しておこう。
参考資料 · Apple Music: nine-track1990 Capitol distribution
次に聴く一枚
ガンズ・アンド・ローゼズの《Appetite for Destruction》へ進み、ギター中心の二組が長い曲と短い曲をどう配置するか比べる。
Appetite for Destruction ↗参考資料と編集について
日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。