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ミッション

映画音楽 / ヨーロッパの作家主義映画 · 1986

ミッション

エンニオ・モリコーネ

The Mission · 엔니오 모리코네

この一枚を聴く理由

一本のオーボエの旋律と複数の声が、違いを残したまま同じ音楽の時間を進む。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

細いオーボエの線を覚えてから合唱へ耳を移すと、一枚の中に違う広さの音楽があると分かる。『The Mission』では、独奏と複数の声、繰り返すリズムが別々に進み、ときには同じ時間に重なる。有名な主題だけを抜き出す前に、一つの音が他の層を迎える瞬間を聴いてみたい。旋律の美しさを支える関係が、そこから見えてくる。

エンニオ・モリコーネがローランド・ジョフィの1986年の映画に書いた音楽である。映画は南米のグアラニーの共同体、イエズス会の宣教師、植民地の権力を扱う。原録音にはロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン・ヴォイセズ、バーネット・スクールズ合唱団、インカンテーションなどが参加する。時代や場所を想起させる編成でも、当時の民俗音楽をそのまま記録した作品ではない。

音楽が行動になる

ガブリエルがオーボエを吹く場面では、音楽は画面の外から感情を説明するだけの存在ではない。相手へ近づこうとする人物の行動そのものになる。ただし音盤の「Gabriel’s Oboe」は、台詞や環境音を含む場面全体を収録したものではない。映画の中での役割を覚えつつ、一つの旋律が呼吸を受け渡す短い曲として集中して聴くこともできる。この二つの聴き方は関連しているが、同じ体験ではない。

重ねられるように書く

モリコーネは後年のインタビューで、主要な音楽の層を組み合わせられるように作ったと説明している。文化の違いが消えて一つになるという宣言より、まず作曲の方法として受け取ると具体的だ。ある旋律が自分の形を保ったまま、別の線と同時に進む箇所を探そう。映画のために作られた表現であることを認めても、その関係を聴く楽しみは減らない。一つの楽器を一つの民族の本質として固定する必要もない。

音盤の順番で出会い直す

二十トラックの音盤は「On Earth As It Is In Heaven」で始まり、「Falls」「Gabriel’s Oboe」へ進む。この順番を映画の場面の時系列と決めつけず、一つの鑑賞の道筋として聴きたい。短い曲が続く中で同じ題名や旋律が戻ってきたら、何が残り何が変わるかを比べてみよう。結末を知らなくても、一つの楽器が前に立つ瞬間と、複数の声が集まる瞬間の違いが流れを作る。通して聴いてからオーボエの曲へ戻ると、旋律だけでなく伴奏が残す余白にも耳が向く。単独の名曲として親しんでいた音楽が、周囲の曲との関係によって別の輪郭を持つこともある。 曲名が同じでも位置が違えば、前の曲から受け取る印象は変わる。戻ってくる旋律を目印にすると、長い物語を知らなくても音盤の中に道を見つけられる。

曲からたどるアルバム

冒頭曲の重なりを聴いてから三番目のオーボエの呼吸へ。同名の十三番目のトラックとも比べたい。

  1. On Earth As It Is In Heaven

    最も目立つ旋律だけを正解にせず、複数の層が同じ時間を動くところを聴いてみよう。声、楽器、反復するリズムが一緒にあっても、耳がたどる道は一つではない。初めは長い線を追い、次は繰り返しへ注意を移すと、同じ録音の大きさまで違って感じられる。モリコーネが後年に説明した主題の結合という考えを、鑑賞へ移す入口になる。映画の筋を全部知ることが条件ではない。音盤の冒頭に置かれることで、後の短い曲で個別に出会う音色を広く見せるようにも聴ける。ただし、その材料を実際のグアラニー音楽の完全な再現とは呼ばず、映画のために構成された関係として受け止めたい。

    参考資料 · Edward Pentin: archived direct Morricone interview on combining themes
  2. Gabriel’s Oboe

    一つの呼吸から次の呼吸へ、旋律がどう道を作るかを聴きたい。まず旋律を追い、次に周囲の伴奏がその線を近く、あるいは遠く感じさせる働きに注意してみよう。映画では人物の演奏という行動に結びつくが、音盤では独立した音楽の時間としても出会える。本稿で指すのは三番目の曲であり、十三番目の同名曲とは区別している。後年の声楽曲やチェロ編曲が同じ旋律を持っていても、同じ録音ではない。よく知る曲ほど他の演奏の記憶を少し脇へ置き、オーボエの音が始まり、保たれ、消える仕方を追ってみたい。わずかな伴奏の余白も、その呼吸を支えている。

    参考資料 · Criterion: Nate Chinen2021 essay on film scene and oboe

次に聴く一枚

『Once Upon a Time in America』と続け、モリコーネの旋律が別の映画で作る感情の距離を比べたい。

Once Upon a Time in America ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。