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Damn the Torpedoes

ロック / シンガーソングライターとアメリカン・ロック · 1979

Damn the Torpedoes

トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ

Damn the Torpedoes · Tom Petty and the Heartbreakers

この一枚を聴く理由

短く明快な歌を大きく響かせるため、録音の均衡を繰り返し探った九曲。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

最初の二曲から入口が違う。「Refugee」の固い反復に続き、「Here Comes My Girl」では語るような声が現れる。同じバンドのギターと鍵盤が聞こえても、歌が前へ出る方法は変わる。整った音だからといって、滑らかな表面だけが残ったわけではない。短い句が強くぶつかる瞬間と、旋律が広く開く瞬間を一枚の中に置く作品だ。

1979年発表の三作目。制作はジミー・アイオヴィンとペティ、録音はシェリー・ヤクスが担当した。マイク・キャンベルは後年の取材で、パティ・スミスの「Because the Night」の音を好み、二人と仕事をしようと考えたと振り返っている。部屋の中でバンドが出す力を録音へ移す方法を探すことが、大きな仕事になった。馴染みのある楽器でも、その大きさや置き方は最初から決まっていたわけではない。

自然に聞こえるまでの選択

キャンベルによれば、一曲に何週間も、スネアの音にも何日も使ったという。Refugeeでは望む音とグルーヴを得るのが難しく、一度スタジオを離れて戻ったと語る。この回想を正確なテイク数の記録にするより、出来上がった曲の自然さが繰り返す選択から生まれたと考える手掛かりにしたい。単純に聞こえる歌が、簡単な手順で録音できるとは限らない。音の輪郭を整える仕事も演奏の印象に関わる。

同じ二人が書いた別の入口

最初の二曲はともにペティとキャンベルの共作。しかし最初の固い進入と、二曲目の語りかける始まりは違う表情をつくる。Even the Losersまで続ければ、同じギター中心の編成でも、声の居場所やサビへ進む幅が変わる。キャンベルは二曲目と三曲目で自分のブロードキャスターを使ったとも回想している。同じ楽器名は同じ印象を保証しない。歌と周囲の音の関係によって、一つの輪郭にも別の働きが生まれる。

短い中心から長い結びへ

六曲目Don’t Do Me Like Thatは約二分四十二秒で最短。そこから二曲を経て、最後のLouisiana Rainは約五分五十二秒という最長の場所を占める。後半は短い歌の効率を繰り返すだけでなく、圧縮された中心から長く留まる結末へ進む。冒頭の強い印象だけで聴き終えず、最後までつなぐと、一曲ごとの明快さと全体の余裕が同時に見える。曲数では小さくまとまっていても、全曲が同じ寸法の役割を担うわけではない。最後の曲へ向かう途中にも、声と楽器の距離が変わる場面がある。よく知る一曲の前後を聴くことで、その歌が担う位置まで新しく感じられる。

曲からたどるアルバム

最初の二曲で声が入る方法を比べ、最短の六曲目から最長の終曲までを続けて聴く。

  1. Refugee

    約三分二十秒の冒頭曲は、短い反復を固い出発点にする。ペティとキャンベルの共作で、後者は録音時に望む音とグルーヴを得る苦労を回想した。自然に進む完成形からその仕事を想像すると、聞きやすさと作りやすさは同じではないと分かる。ギターだけを覚えるより、その上へ声が入る瞬間や、伴奏が次の句を準備する場所も追いたい。同じ拍の中でそれぞれが力を置く位置が、全体の固さを生む。選曲は原作九曲の最初にある録音で、拡張版の末尾に付く別テイクではない。次のHere Comes My Girlの語るような声は、同じバンドが別の入口を開けることを示している。

    参考資料 · Guitar World: Mike Campbell interviewed on the recording
  2. Here Comes My Girl

    二曲目は約四分二十三秒で、冒頭曲より広い場所を使う。話すような句から旋律的なサビへ進む声が中心だ。最初から全てを同じ大きさで語らないため、開く瞬間の違いが明確になる。キャンベルはブロードキャスターを使ったと回想するが、その名前だけでは歌や鍵盤との関係を説明できない。ギターの輪郭と鍵盤の位置、長く続く声はそれぞれ別の役を持つ。Refugeeに続けると、力強さが同じ入り方や同じ長さの句を意味しないと分かる。さらにEven the Losersへ進めば、三曲は一つのバンドが表情を変える小さなまとまりとなる。馴染みのサビも、その前の余地と一緒に覚えたい。

    参考資料 · Guitar World: Mike Campbell interviewed on the recording

次に聴く一枚

バーズのMr. Tambourine Manへ進み、明るいギターの輪郭と声の旋律を組み合わせる、別の時代の編曲を比較したい。

Mr. Tambourine Man ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。