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Diana Ross

ソウル / R&B / モータウン · 1970

Diana Ross

Diana Ross

この一枚を聴く理由

話しかけるような近い声が、大きな音の空間へ広がっても親密さを失わない。

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収録曲・試聴

日本語編集版

アルバムの物語

Diana Rossの声は、小さく語りかけるときにも中心を失わない。弦やバックの声が大きく広がる場面でも、目の前の人の話し方が残っている。1970年の《Diana Ross》では声量を比べるより、親密な一文が次第に広い舞台へ移っていく過程を追うと面白い。

Supremesを離れて発表した最初のソロ・アルバムで、1976年の同名盤とは区別する。Nickolas AshfordとValerie Simpsonは、彼女の話す声と歌う声を共に生かす役割を担った。既知の曲も、新しい構成では別の時間を持つ。「Ain’t No Mountain High Enough」は、先行するMarvin GayeとTammi Terrellのデュエットをそのまま一人で歌ったものではなく、言葉と旋律を長く組み直した演奏だ。

一人の声を囲む人々

ソロ・デビューとは、一人だけで作った音楽という意味ではない。近い主役の声、後ろで支える複数の声、広く動く弦が、それぞれ違う距離を作る。Rossの文句が軽く残るとき、伴奏はそれを覆うより、次の言葉が入る場所を広げるように感じられる。まず主旋律を追い、次には後ろの声がいつ入り、どれだけ残るかを聴こう。大きな編曲の中でも一人の相手に語りかける感覚が保たれる理由を探せる。

長い中心曲の前後

「Reach Out and Touch (Somebody’s Hand)」は、聴き手を招くようにアルバムを始める。短い歌をいくつか経て五曲目の長い「Ain’t No Mountain High Enough」に来ると、同じ声で時間を運ぶ方法が変わる。しかし、それで盤が終わるわけではない。「Something On My Mind」から再び短い形へ戻り、最後の「Dark Side of the World」まで後半が続く。有名な一曲を中心に置きながらも、他の曲を準備や余分な部分だけとして扱わず、それぞれの大きさで聴いてみたい。

シングルとアルバムの時間

Classic Motownの後年の解説は、長いアルバム版と後に編集されたシングルを分け、Paul Riserの編曲にも触れている。リンク先の十一曲版では長い演奏が約六分十八秒ある。短いヒット曲集で覚えた記憶と違っても、別の曲とは限らない。追加資料を含む拡張版ではなく、ここでは原盤の曲順を辿る。発売時の反響や後の成功談をすべて持ち込まなくても、小さな話し声が待つ時間を作り、大きな響きへつながる仕組みから彼女自身の舞台が聞こえる。親しいリフレインへ着くまでの時間も、歌の一部として受け取るとよい。

曲からたどるアルバム

主役の近い声と後ろの合唱の距離、長い版がリフレインを待たせる方法を聴く。

  1. Reach Out and Touch (Somebody's Hand)

    大きな宣言より、近くから語りかける態度で盤の入口を開く。柔らかく揺れる拍を追いながら、Rossが文句を終えた後を別の声がどう満たすかを聴こう。声が重なっても距離が残り、一人の言葉が周囲へ広がるような印象が生まれる。1970年の初ソロ盤の一曲目として、他の歌の親密さを測る基準にもできる。大きなリフレインだけを待たず、短い言葉の終わりが軽く、あるいは確かに置かれる様子を感じたい。中盤の長い演奏を経て戻ると、短い時間で相手との関係を作る方法が明瞭になる。題名の身振りを実際の観客参加の記録と混同せず、このスタジオ録音の招待として聴いてみよう。

    参考資料 · Apple Music: original eleven-track Diana Ross (1970) programme
  2. Ain't No Mountain High Enough

    親しいリフレインが最初から全部現れないことを楽しもう。話すような文句が前へ出て、伴奏と後ろの声が周りの空間を少しずつ広げる。AshfordとSimpsonは先行するデュエットをRossのために組み直し、Motownの解説はPaul Riserの劇的な編曲にも触れている。誰が最も大きく歌うかより、到着をどれだけ待たせるかが聴く手がかりになる。一度は時計を見ずに辿り、次には言葉と旋律が交代する場所を選んでみよう。約六分十八秒のアルバム版と編集シングルは長さが違う。静かな導入は、大きな場面の前にある空白ではなく、その力を作る演奏なのだ。

    参考資料 · Classic Motown: Diana Ross Ain’t No Mountain High Enough history

次に聴く一枚

Four TopsのReach Outと比べると、同じMotownでも主役とバックの声が支え合う方法は異なる。

Reach Out ↗
参考資料と編集について

日本語の読者に向けて独立して編集した記事です。作品の事実関係は下記の資料を参照し、聴きどころは編集上の解釈として記しています。AIによる編集・検査を実施しており、第三者の読者による実査ではありません。